昔の湿度計のセンサーは水銀

湿度計と言えば今はデジタル式になっていますが、アナログ式のときは温度の上昇とともに膨張する原理を使った水銀をセンサー代わりに使っていました。年配の方であれば、必ず目にしたことはありますし、使ったこともあるでしょう。今の若者はデジタル式だけしか知らないため、水銀を使った湿度計と聞いて、首をかしげるかもしれません。水銀をセンサーにしていた湿度計とは、2本の温度計を使い、片方は湿らせた布切れにセンサーを当てておきます。

温度の変化とともに、2本のそれぞれの温度計は変化します。それぞれの差の値から湿度を測定するといった、面倒ばやり方でした。また目盛りが見にくいため、特にお年寄りにとっては目を細めながら値を見ていたものです。今みたいにポケットに入るものではなかったため、持ち運びもやや不便でした。

水銀を使った湿度計や温度計は歴史が深いため、これらなしに歴史を語ることはできません。現在では研究や実験でもデジタル式を使っていますので、水銀の役割は終わったように見受けられます。世界中で水銀の規制が始まったこともあり、目にすることはほとんどなくなりました。年配の人にとって湿度計や温度計と言えば、赤い色をした水銀をすぐにイメージするでしょう。

それくらい身近なものであり、どこの家にも1つはありました。時代とともに物は変わっていきます。そのことを考えると、これらの器具も変化していると言っていいのかもしれません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です