湿度の基本と湿度計のセンサーの仕組み

湿度計のセンサーの仕組みについて知る前に、まず湿度に関する知識をおさらいしていきましょう。空気中に含まれる水蒸気量の、比率を表したものが湿度となります。大気に含まれる水蒸気量は上限があり、その最大値を飽和水蒸気量と言います。この上限値は、温度によって変化するということも覚えておいてください。

次に湿度には相対値と絶対値という2つの尺度があり、一般的には相対湿度が多く用いられます。テレビや新聞に見られる、天気予報での30%や40%といった数値は相対です。気温に対応した水蒸気量の比率を示すのが相対湿度であるのに対し、絶対湿度は1立方メートルあたりに含まれる水蒸気量を表現するもので温度の差は加味しません。それでは次に、湿度計のセンサーの仕組みを見ていきます。

電子式の湿度計には、抵抗式と容量式の2種類の方式が採用されています。いずれも感湿材料であるポリイミドを電極で挟むような構造となっており、大気中に含まれる水分が材料に含まれた際の反応を記録して湿度計に反映させる仕組みです。2種類に分かれている理由は、その構造によって異なる計測方法の差異から来ています。抵抗式のセンサーの場合、空気中の水分が感湿材料に吸収されたり脱水されたりする現象を、電気抵抗として捉えて計測する仕組みです。

一方で容量式は、水分通過電極を通り抜けて感湿材料へと到達したり抜け出た水分に対して、静電容量として捉える方式となります。

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