食品を調理する上での温度管理の重要性

厚生労働省の統計データーをみると、日本全体での食中毒の発生件数は毎年1000件程度発生しており、衛生管理のレベルが向上してきた近年においてもまだまだ食中毒のリスクはまだまだあることを物語っています。特に食中毒が発生しやすいのが、肉を加熱不足の状態で食べてしまったり、もともと原料に食中毒菌がいてその菌を死滅させることができなかったことが原因による場合が多いです。数年前は生肉のユッケが原因でユッケが禁止されたこともありました。では、そういった食中毒事故を防ぐためにはどうしたらいいのでしょうか。

色々ありますが、その対策の一つが温度管理です。例えば、肉などにいる腸管出血性大腸菌O157は、中心温度が75℃で1分以上の加熱をすれば死滅するという性質があります。従って、肉の加熱処理をした食品に対して、温度計のセンサーをその食品の中心部に差し込み、75℃で1分以上が保たれていることを確認できれば、その食品の中にいる腸管出血性大腸菌O157は死滅したことを表しているのです。逆に言うと、食品の中心温度が75℃1分以上に達していないのであれば、その食品の中にはまだ腸管出血性大腸菌はまだ残存しており、その食品を食べた人間は食中毒になる可能性を示しています。

また、多くの食中毒を引き起こす細菌は、4℃以下だとほとんど増殖できない性質があります。従って、冷蔵庫の温度管理を徹底すれば食中毒菌は増殖できず、食中毒のリスクを軽減することができます。それだけ温度管理は重要なのです。

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