食品の製造における温度管理

2018年に改正された食品衛生法により、2020年6月からHACCP(ハサップ)が義務化されました。HACCPとは「Hazard(危害)」「Analysis(分析)」「Critical(重要)」「Control(管理)」「Point(点)」の頭文字をとった衛生管理の手法で、食品への危険物の混入のリスクを減らすために、作業過程を整理・分析・管理する工程管理システムです。従来の抜き取り検査では漏れてしまう製品まで管理するため、原材料の仕入れから最終製品ができるまでの全工程で微生物の混入などの危険を予測し、その防止のために製造工程を継続的に管理、記録します。HACCPが定める危害を及ぼす3つの要因の1つは、生物的危害要因です。

これに対応するため製品の温度管理が必要となります。温度管理にはセンサーつきの温度計が使われることが多く、食品を扱う多くの店や倉庫でも利用されています。温度計センサーは、温度の異常を感知すると自動的に適切な温度に調整して温度管理をします。温度計センサーの導入には初期費用がかかるためためらう向きもありますが、自動化によって人件費の節約ができます。

確実な温度管理ができるので、急激な温度上昇などの際にも異常事態にすぐに気づくことができ、自動的に調節されるので製品の劣化を防ぐことができます。温度計センサーは食品の製造だけでなく、研究施設や薬の製造現場、農場などでも活躍しています。

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